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グラスベイクはジャネットグラス社のブランド名になります。
グラスベイクが産声を上げるまでにはとても時間がかかります。

その前身となるマッキーグラス社は1853年にマッキー&ブラザーズ・グラスワークスとして設立されました。
かたやジャネットガラス社は1900年にペンシルベニア州の小さな町ジャネットで設立されました。

ジャネットは、ガラス製造に必要な豊富な石炭供給ができるため、グラスメーカーにとって最適な場所でした。それゆえ1929年には8社のグラスメーカー、人口18,000人の町へと拡大していきました。

もともとジャネット社は、ガラスボトルを製造していましたが、1920年代から食器やキッチンウエアを中心に製造をおこない会社の方針を転換しはじめました。

しかし、1929年末からアメリカの株価大暴落によっておきた世界を巻き込んだ恐慌の風が吹き荒れます。
その当時の背景により、ディプレッショングラス(ディプレッションとは大恐慌のこと)と呼ばれる型押しによるプレスカットされた、安価でできるさまざまなカラーのガラス製品が大量に製造されました。

マッキー社やジャネット社だけではなく、アンカーホッキング社の前身であるホッキング・グラス社他たくさんのメーカーが競ってディプレッショングラスを量産しました。
やがて大恐慌時代から回復をしましたが、困難な当時を思い出させるディプレッショングラスは多くが破棄、処分されてしまいました。

ジャネット社のディプレッショングラスの中でもよく知られるパターンとして“アイリス”や“ヘリンボーン”などの1930~50年代に流行したカーニバルグラスがとても有名です。 他にも代表的なパターンでポインセチアなどもありました。

そしてマッキー社も当時大流行したジェダイや、デルファイトブルーなどのミルクガラスを生産してキッチンや食卓を飾りました。
多くのカップ&ソーサーやテーブルウェアを製造し、特にトム&ジェリーパンチボウルセットやガーデンパーティーセットといったボックスセットが人気をはくしましたが、マッキー社は1940年代に、サッチャーグラスカンパニーに買収されてサッチャー社マッキーディヴィジョンとなります。
1961年には再びジャネットグラス社に売却され、ジャネット社はマッキーブランドを引き継ぎましたがマッキー独自のガラスの生産は終了しました。
ジャネット社はアンカーホッキング同様、時代とともにトレードマークも変えていきます。

やがてジャネット社は本格的に当時主流であった耐熱ガラスマーケットに参入して1971年に“グラスベイク”ブランドを立ち上げ生産をはじめます。
グラスベイクといえばダンキンドーナツマグを連想させるように、企業のノベルティとしても数え切れないほどオーダーを受けました。

しかし同社は多くのアメリカ人に愛され続けましたが、コスト高と時代の波に乗れず、1983年に会社は惜しまれつつ閉鎖しました。

現在でもディプレッショングラスやグラスベイクの評価は高く、世界中に多くのコレクターがいます。